東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、環境省が発注している除染特別地域における除染関連業務の作業員に支給される特別勤務手当。危険手当とも。2012年5月以降の発注については、本格除染等では、1日の作業時間が4時間以上であれば1日につき一律1万円。その他調査業務等では、帰還困難区域や警戒区域では6600円、計画的避難区域5000円、居住制限区域3300円と、それぞれの地域別に手当の金額が、人事院勧告などに基づき定められている。しかし、一部下請け業者がこれを順守していなかったことが発覚、福島労働局が労働基準法に基づき、同年11月22日付で下請け業者7者に是正勧告した。これを受けて、厚生労働省は、13年1月18日に、除染等業務に携わる事業者に対する監督指導の状況を報告した。それによれば、除染手当の不払いといった賃金に関する問題を含めた労働条件関係、除染業務の特別教育や健康診断の実施など安全衛生関係において、219件の違反があったという。除染作業については、手抜き作業が問題となり、同月7日に、環境省が「除染適正化推進本部」を設置している。