2010年11月6日、京都で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の財務相会議で策定され、採択されたリポート。13~14日に横浜で開催されたAPEC首脳会議での成長戦略の議論に貢献する目的でまとめられ、域内の成長と健全な財政運営による持続的で安定的な発展をめざしたものとなっている。正式名称は成長戦略とファイナンスに関する京都レポート。具体的な内容では、「より強固で、より持続可能で、より均衡ある成長」として、民間需要の持続的回復を最優先としつつ、世界的な過度の不均衡の是正をあげている。また、「財政運営と人口の高齢化」として、成長戦略に欠かせない健全な財政運営の追求の必要性と、高齢化による社会保障費の増大が健全な財政運営の課題となるとの認識を示した。さらに「インフラ・ファイナンス」「中小企業ファイナンス」「零細企業や家計へのサービス拡充を図るための先進的な取り組み」「グリーン・ファイナンス」など、これからの成長にとって重要とされる分野でのファイナンスの促進が盛り込まれている。