正式名称は製造貨幣大試験。貨幣(硬貨)に対する信認を保持するという目的から、毎年1回、財務大臣が執行官となって、貨幣の量目が所定の公差内にあるかどうかを検査する試験。分銅式てんびんに硬貨を1種類ずつ1000枚単位で載せ、総重量の誤差を確認する。硬貨の重さは政令で規定されており公差とは許容される誤差のこと。例えば、1円硬貨は1000枚総重量1000グラムの内プラスマイナス7グラム、100円硬貨は同じく4800グラムの内プラスマイナス16グラム、500円硬貨は同じく7000グラムの内プラスマイナス13グラム。大試験は1872年に大蔵大輔の井上馨が第1回を実施してから、1912年に実施されなかったことが唯一の例外で、以来毎年行われている。対象貨幣は2003年度から当年度に作製された貨幣とされた。12年11月12日、第141回の大試験が大阪市北区の造幣局で行われた。今回は、前回の大試験終了後に製造された1円から500円までの通常貨幣6種類と、岩手、秋田、栃木、神奈川、滋賀、大分、宮崎、沖縄県の地方自治法施行60周年記念貨幣など計19種類が対象貨幣となった。