地方経済の立て直しを目的に、設立が検討されている政府出資の株式会社。2008年4月の発足と、発足後5年での解散を予定。経営難に陥った地方の中規模企業や第3セクターに、地域再生ファンドなどと共同で出資や人材派遣を行い、再建を支援する。安倍晋三前内閣が07年6月にまとめた、「骨太の方針2007」(経済財政改革の基本方針2007)に設立の検討が盛り込まれ、後継の福田康夫首相も、同年10月の臨時国会で設立の意向を表明。機構の子会社として、企業再建の専門家を支援先に派遣する特殊会社を創設することなども検討されている。同種の組織として、ダイエーやカネボウの再生を手がけた産業再生機構(07年3月に解散)があり、地域力再生機構は「産業再生機構の地方版」と位置づけられる。日本銀行が07年10月に発表した「地域経済報告」では、「全体として緩やかに拡大している」とする一方で、初めて3地域同時に景気判断を下方修正するなど、景気の地域間格差が拡大している背景があり、是正策が求められている。