国内の電力周波数は、静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境に、東日本が50ヘルツ、西日本が60ヘルツと異なるため、両者間で電力を融通し合うために作られた施設。変電所内に周波数変換器を設置する場合もある。国内では1965年に佐久間周波数変換所(静岡県浜松市)ができ、続いて77年に新信濃変電所(長野県朝日村)、2006年には東清水変電所(静岡県静岡市)が運転を開始。現在3施設で合計100万キロワットの変換能力がある。東西で周波数が異なるのは、電気事業が始まった明治期に、東日本の電力会社はドイツ製(50ヘルツ)の発電機を輸入した一方、西日本の電力会社ではアメリカ製(60ヘルツ)を輸入したことが発端。現在、北海道電力、東北電力、東京電力が50ヘルツ、中部電力、北陸電力以西の電力会社は60ヘルツの電力を供給している。東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)後、首都圏で計画停電が実施されるなど深刻な電力不足が起きていることを受けて、経済産業省は周波数変換所の増設方針を示している。