東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県にまたがる高速道路。1959年、高度成長などによる慢性的な交通渋滞の緩和をめざし、首都高速道路公団が発足して高速道路の建設が始まった。東京オリンピックの開催に向け、62年に京橋~芝浦間の1号線(4.5キロ)が開通、その後も新線が次々に開通した。羽田~横浜間の建設では、東海道新幹線建設などと同様、世界銀行からの復興融資を受けている。また、68年神奈川県、78年千葉県、85年埼玉県と、それぞれの県まで延長された。86年12月24日には、1日の交通量が100万台を突破。89年開通の横浜ベイブリッジ、93年開通のレインボーブリッジは、話題のスポットにもなった。2005年に民営化され、首都高速道路株式会社となった。10年、神奈川県の殿町~大師ジャンクション間の開通により、総延長が322.5キロとなった。12年12月に1号線が開通50年を迎えるにあたり、老朽化や高架橋による景観の阻害、首都直下型地震などへの対応を検討する「首都高速の再生に関する有識者会議」が、同年4月に設置された。