日本の中央銀行である日本銀行(日銀)の最高意思決定機関である日銀政策委員会の委員のこと。政策委員会は、日本銀行総裁と2人の副総裁、6人の審議委員の計9人で構成され、月に1~2回開催される「金融政策決定会合」その他の会合で、景気の現状や先行きなどを議論し、政策金利の上げ下げなど金融政策全般や、日銀の様々な業務の基本方針などを決めている。総裁も審議委員も同じ1票による多数決で意思決定を行う。審議委員は、日銀法第23条により、「経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験のある者のうちから」選び、衆議院・参議院両院の同意を得て(国会同意人事)、内閣が任命するよう定められ、任期は総裁、副総裁と同じく5年となっている。2012年4月4日付で2人の委員の任期が切れたが、審議委員候補の人事案は野党が過半数を占める参議院で否決された。そのため、4月16日現在の審議委員は、宮尾龍蔵・元神戸大学経済経営研究所所長(任期15年3月25日)、森本宜久・元東京電力副社長(同15年6月30日)、白井さゆり元慶應義塾大学教授(同16年3月31日)、石田浩二・元三井住友ファイナンス&リース社長(同16年6月29日)の4人で、定員割れの状態になっている。