毎年12月31日大みそかの夜に、NHKが生放送する特別音楽番組。女性歌手が紅組、男性歌手が白組に分かれて競い合う形式をとる。毎年、出場歌手や、紅白それぞれの司会者などの発表が注目を集め年末の風物詩となっている。2010年で第61回を数え、09年第60回までの優勝の通算成績は紅組28勝、白組32勝。放送開始時間は固定していないが、終了時間は1962年の第13回以降、23時45分。89年第40回からは2部構成となった。第1回は51年1月3日、ラジオ番組として開始。53年第3回目までは正月のラジオ放送。第4回からはテレビの本格放送開始に伴い、同年大みそかの番組としてスタート。このとき華やかな衣装で登場した女性陣の紅組が初優勝。54年第5回から審査員は著名人と視聴者代表の2本立てという構成になる。56年の第7回は出場歌手が一気に50組に増え、放送時間も40分延長され、大型番組として定着。59年から日本レコード大賞が始まり、生中継の裏番組も急増したため、会場から会場へと移動する歌手は「神風タレント」と呼ばれ、フランキー堺は白バイ先導で劇場入りし話題となった。63年第14回では視聴率81.4%を記録、「国民的行事」となる。毎年視聴率が高いことで知られるが、2000年第51回から50%を切り、04年第55回は39.3%と過去最低を記録している。1964年第15回からカラー放送となり、68年第19回に総合司会が加わり3人体制が始まった。73年第24回以降は新しく完成したNHKホールが会場となる。94年第45回あたりから紅組小林幸子と白組美川憲一の衣装対決がエスカレート。2002年第53回からBSデジタル放送による「お茶の間審査」が、06年第57回からワンセグからの投票もスタート。司会では、歴代の高橋圭三、宮田輝、山川静夫、宮本隆治、三宅民夫などの名アナウンサーや中村メイコ、森光子、水前寺清子、黒柳徹子らの女性司会陣が活躍した。また、出場歌手のジャンルの多様化、民放番組の潜入や、海外からの豪華ゲスト、中継放送、応援隊の編成なども、その時々の世相に合わせて話題となっている。