2010年12月6日、日本経済団体連合会(日本経団連)が発表した民間主導の経済成長戦略。日本経済の復活のためには、環境やエネルギーなどの先端技術やものづくりの分野で、現在もっている優れた技術力と人材に磨きをかけ、技術革新を連続的に創出して、産業競争力を強化しなくてはならないとして、そのために日本経団連が今後、推進するプロジェクトを掲げている。柱となるのは「未来都市モデル」「資源確保」「人材の育成・活用」の三つ。「未来都市モデル」は、人口20万~30万人の都市を想定して、環境、介護、省エネ、電子社会化など8つの分野で日本企業がもつ最先端技術を結集した実証実験を行い、その成果を国内外に売り込むというもの。11年度から複数の自治体で実施するとしている。「資源確保」は、エネルギーの安定確保のための次世代のバイオエタノールの実用化や、レアアースのリサイクル技術の開発など。「人材の育成・活用」では、グローバルなビジネスの現場で活躍できる人材、とくに「高度理工系人材」を育成するため、企業と教育現場が連携していくことを提案。さらに日本経済に多様な価値観、発想を取り入れるために、外国人留学生を始めとする外国人の高度な人材活用を促進するとしている。