毎年1月にアメリカのデトロイトで開催される世界最大級のモーターショー。NAIASと略称され、デトロイトモーターショーは通称。アメリカの主要なショーには、1月開催のロサンゼルスオートショー、2月開催のシカゴオートショー、3月開催のニューヨークインターナショナルオートショーがあるが、アメリカのビッグスリー(GM、フォード、クライスラー)が本拠を置くデトロイトのモーターショーは、世界的な注目度からフランクフルトモーターショー、東京モーターショーとともに世界三大モーターショー、これにジュネーブオートサロン(ジュネーブモーターショー)、パリモーターショー(パリサロン)を加えた、世界五大モーターショーの一つに数えられている。主催者はデトロイト・オートディーラーズ・アソシエーションで、第1回の開催は1907年、65年に現在のコボ・カンファレンス・アンド・エキシビションセンターに会場が移った。87年からはショーの国際化に取り組み、2000年代以降、北アメリカを代表するモーターショーとしての地位を確立した。11年のショーは1月10日から23日まで開催され、地元ビッグスリーがEV(電気自動車)、低燃費車をはじめ、新興市場での需要拡大をにらんだ小型車などを公開し、リーマン・ショック以降の低迷からの復活を印象付けた。半面、2年連続で自動車販売台数世界1位の座を中国市場に譲るなど、アメリカ市場の相対的な地位の低下を反映して、新興国市場を重視する姿勢から戦略的な出展見送りを決めるメーカーも現れた。