2012年5月15日にホンダが発表した1輪車タイプの1人乗り電動車。09年に発表した電動1輪車U3-Xを発展させたモデルで、2足歩行ロボット「ASIMO」の技術を応用したホンダ独自のバランス制御技術を搭載し、前輪の全方位駆動車輪機構と後輪の旋回用オムニホイールによって、前後左右斜めとスムーズに移動でき、その場で足をつかずに旋回もできる。速度や方向の操縦は、たとえば、体をゆっくり前に傾けるとゆっくり前に移動するというように、腰掛けた状態での体重移動だけで行う。また、専用アプリによって、スマートフォンのタッチパネルからでも操作ができる。サイズは、足置きを除き全長520×全幅345×全高745ミリと両足の間に収まるコンパクトサイズにまとめられ、シートの高さは745~825ミリに調節できる。リチウムイオンバッテリーを搭載して、最高速度は人が歩く速さと同じくらいの時速6キロ、フル充電状態で6キロの走行が可能となっている。ホンダは空港や図書館など、屋内の段差の少ないバリアフリー空間での利用を想定しており、6月から、ニーズを見極める目的で、日本科学未来館と共同で実証実験を始める。