世界20カ国・地域の首脳などが集まって開かれた第2回G20金融サミットで、創設が決定された金融監督機関。2009年4月2日、前日からイギリスのロンドンで開かれていたG20金融サミットが閉幕し、首脳宣言を採択。その付属文書で、これまでの「金融安定化フォーラム」(FSF)を改組して、金融安定理事会(FSB)を創設することが確認された。FSFは、1999年に7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)によって創設されたもので、情報交換と国際協力を通じて、国際金融の安定を図ることを目的とした協議機関。日米欧などの先進国を中心とした12カ国・地域の関連当局と、国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関が参加していた。FSBは、金融監督機能を強化し、これまでの12カ国に中国やブラジル、インドなどの新興国などを加えた25カ国・地域で構成される。金融危機の再発防止に向けて、IMFなどと連携して、危機の兆候を察知する早期警戒体制を構築することが狙い。