地方公共団体が賦課・徴収する地方税に対し、中央政府が賦課・徴収する税を国税というが、その徴収を行う財務省の外局が国税庁である。通称してマルサなどとも呼ばれる国税局査察部は、裁判所からの許可状を得て大口かつ悪質な脱税者に対し、捜査や差し押さえなどの強制調査を行い、刑事罰を求めて告発を行う部署であり、その査察官が国税査察官である。国税庁には、国税査察官のほかに、税の申告が適正に行われているかどうかを調査する国税調査官、税の督促や滞納処分、納税に関する指導を行う国税徴収官の3種の国税専門官がおり、これらは人事院が行う国税専門官採用試験に合格して採用された、法律・経済・会計などの専門知識を有した国家公務員である。国税庁は、みずからの仕事の内容を知ってもらうため、査察官がカリスマホストの脱税を摘発するマルサの活躍を描いた「国税査察官の仕事」と題する約17分間のドラマを作成し、2009年4月20日よりホームページで公開している。