2007年度から始まった、希少金属の代替材料を研究、開発する産学官連携のプロジェクト。文部科学省と経済産業省が共同で実施する。IT産業や自動車産業などに必要不可欠な希少金属は、輸入に依存している。そのため、長期安定的な供給を目的に、基礎研究から実用化にいたる支援体制が組まれることになった。文科省の元素戦略プロジェクトは、基礎研究に重点が置かれ、元素の役割や性格を研究、解明し、高機能材料を開発する。経産省の希少金属代替材料開発プロジェクトは、5年後の実用化を視野に、液晶ディスプレーなどの透明電極向けインジウム、高性能磁石原料ディスプロシウム、超硬工具向けタングステンを対象とした代替技術や使用量低減技術を開発する。研究は公募され、対象に選ばれると今後5年間、毎年2億~3億円が助成される。07年7月には、それぞれ7件ずつの助成対象が選定された。