野田政権が政策の司令塔と位置づける会議。税財政の骨格や経済運営の基本方針など、国内外の重要政策を統括し、中長期的な国家ビジョンの構想を行う。国家戦略会議は、野田佳彦首相が2011年9月13日の所信表明演説で、「国家として重要な政策を統括する司令塔の機能を担うため、産官学の英知を集め、既存の会議体を集約して、私が主宰する新たな会議体を創設する」と表明したもので、10月21日の閣議で正式に設置を決定した。メンバー構成は、野田首相が議長、藤村修官房長官と古川元久国家戦略担当相が副議長を務め、川端達夫総務相、玄葉光一郎外相、安住淳財務相、枝野幸男経済産業相のほか、政府外議員として、緒方貞子国際協力機構(JICA)理事長、岩田一政日本経済研究センター理事長、米倉弘昌日本経済団体連合会会長、長谷川閑史経済同友会代表幹事、古賀伸明日本労働組合総連合会会長、白川方明日本銀行総裁の6人が参加。事務局は国家戦略室に置かれる。初会合は10月28日に開かれ、年内に経済成長と財政健全化に向けた「日本再生戦略」をまとめる。国家戦略会議の新設に伴い、政府内に乱立していた会議を整理し、必要に応じて国家戦略会議の下に分科会を設置して対応することにした。