日本が提唱しているヨルダン渓谷の開発構想。イスラエルとパレスチナの和平構築に向けて、日本が経済面から側面支援しようという試みで、2006年7月に小泉純一郎前首相が中東を訪問した際に表明した。構想は、日本が政府開発援助(ODA)を活用して、ヨルダン渓谷西岸側に農業団地を建設し、生産物をヨルダン経由で湾岸諸国などに輸出しようというもの。イスラエルとパレスチナが協力して経済活動に参画することで、当事者間の「信頼醸成」が促進されることを期待している。07年8月15日、パレスチナ自治区エリコで開かれた、日本、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンの閣僚級4者協議で、「平和と繁栄の回廊」構想が高く評価された。