環境対策を実行しながら日本経済を強化する政策で2009年4月20日に発表された。正式名称は「緑の経済と社会の変革」。地球温暖化対策など環境分野に予算を重点配分し、雇用創出や景気回復を図るもので、アメリカのオバマ大統領が掲げる「グリーン・ニューディール」政策の日本版と位置づけられる。内容は、(1)学校など公共施設への太陽光発電設備の設置や、都市部の緑化などの公共事業を行う「緑の社会資本への変革」、(2)里山の保全などを支援する「緑の地域コミュニティへの変革」、(3)省エネ家電への買い替えや、電気自動車などの普及促進を促す「緑の消費への変革」、(4)太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを普及させる「緑の投資への変革」、(5)低コストの電気自動車の技術開発などを支援する「緑の技術革新」、(6)アジア諸国での環境モデル都市を選定し支援する「緑のアジアへの貢献」、の六つの柱からなる。これらの事業を実施することで、2020年までに環境ビジネスの市場規模を120兆円に拡大し、雇用を140万人から280万人に拡大できるとしている。構想は、一般から寄せられた823件のアイデアや意見を参考に、環境省により作成された。