東日本大震災復興構想会議が策定した被災地域の復興に向けた七つの原則。復興構想会議は復興計画の青写真を描くために設置された菅直人首相の私的諮問機関で、2011年4月14日に初会議が開かれた。5月10日の第4回会議で「復興構想7原則」を決定。今後、この原則に基づき議論を深め、6月末をめどに第一次提言を取りまとめる。原則は以下のとおり。(1)失われた「いのち」への追悼と鎮魂が復興の起点。大震災の記録を永遠に残し、広く学術関係者により科学的に分析し、その教訓を次世代に伝承し、国内外に発信する。(2)被災地の広域性・多様性を踏まえつつ、地域・コミュニティー主体の復興を基本とする。国は復興の全体方針と制度設計によって支える。(3)東北の再生のため、潜在力を生かし、技術革新を伴う復旧・復興を目指す。来るべき時代をリードする経済社会の可能性を追求する。(4)地域社会の強い絆を守りつつ、災害に強い安全・安心のまち、自然エネルギー活用型地域の建設を進める。(5)大震災からの復興と日本再生の同時進行を目指す。(6)原発事故の早期収束を求めつつ、原発被災地への支援と復興にはより一層のきめ細やかな配慮をつくす。(7)この大災害を自らのことと受け止め、国民全体の連帯と分かち合いによって復興を推進する。