正式名称は「日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律」。現在、政府が100%保有している日本郵政株、日本郵政が100%保有しているゆうちょ銀行株とかんぽ生命保険株の売却を、「別に法律で定める日」まで禁止するもの。保養宿泊施設「かんぽの宿」なども、同様に譲渡や廃止をしてはならないと定めている。2009年12月4日の参議院本会議で、民主、共産、社民、国民新各党などが賛成して可決、成立した。公明党は反対、自由民主党は欠席した。与党は、小泉純一郎政権が進めた郵政民営化路線見直しの第一歩と位置づけている。同法の成立を受け、民間金融機関の業界団体などからは、公正な競争条件の確保を懸念するコメントが発表された。今後、政府・与党は日本郵政グループの経営形態などを見直し、2010年の通常国会に郵政改革の基本法案を提出する方針。