その年の補正予算(3カ月分)と、翌年度予算(当初予算、12カ月分)の計15カ月間を一体とみなして、予算を編成する手法。年度をまたがって切れ目なく予算を執行できるため、景気対策に効果があるとされる。補正予算と当初予算を一体化して事業規模を大きく見せることで、赤字国債の発行につながる「大型補正」を回避する狙いもある。バブル崩壊後の1990年代から2000年代初めにかけて、小渕恵三内閣や小泉純一郎内閣がしばしば活用した。福田康夫内閣では、08年度補正予算をめぐり、政府・与党内で意見が対立。衆議院解散・総選挙を意識して「大型補正」を主張する公明党などに対して、国債の追加発行を避けたい財務省は、年度内の残り3カ月分(09年1~3月)の補正予算と、09年4月から12カ月分の09年度当初予算を一体的に編成する「15カ月予算」の考えを示した。