民主党が政権交代後に設置を目指す首相補佐機関。民主党は2009年8月の衆議院議員総選挙の際、マニフェスト(政権公約)に「官邸機能を強化し、総理直属の『国家戦略局』を設置し、官民の優秀な人材を結集して、新時代の国家ビジョンを創り、政治主導で予算の骨格を策定する」と明記。官僚主導から政治主導の政策を実行するために、政権構想の柱として打ち出した。国家戦略局では、予算編成のほかにも外交や安全保障問題を取り扱う方針。構成メンバーは、国会議員のほか、学識経験者や民間人を起用する考えで、計30人程度を見込んでいる。正式な政府機関とするには法律の改正が必要で、時間を要するため、当面は閣議で任意の「国家戦略室」という形で発足させる意向。現在、予算編成や経済政策運営の基本方針を策定している経済財政諮問会議は、同局の設置に伴い休止させ、廃止することも検討している。