原子力発電所の再稼働にあたって、松井一郎大阪府知事と橋下徹大阪市長が2012年4月24日に政府へ提出した、「原子力発電の安全性に関する提案」のこと。大阪府市統合本部がまとめた提言内容は以下の8つ。(1)国民が信頼できる独立性の高い規制庁の設置、(2)安全基準の根本的な作り直し、(3)新安全基準に基づいた完全なストレステストの実施、(4)原発事故に備えた防災基本計画と危機管理体制の構築、(5)原発から100キロ圏内の都道府県との安全協定を締結できる仕組みの構築、(6)使用済み核燃料の最終処理体制の確立とその実現、(7)電力需給の徹底検証とその結果の開示、(8)損害賠償など原発事故によるリスクに対応できる仕組みの構築。政府は同月6日、内閣総理大臣、内閣官房長官、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣による原子力発電所に関する4大臣会合で、「原子力発電所の再起動にあたっての安全性に関する判断基準」を発表。9日には、関西電力大飯原発(福井県おおい町)が、同基準におおむね適合しているとの判断を示していた。それに対して橋下大阪市長は、24日、首相官邸で行われた藤村修官房長官との会談で、政治家が原発の安全宣言をすることに反対し、政府に対して原発再稼働を慎重に判断するよう求めた。