東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力災害被災者の生活支援のために政府が2011年3月29日に設置した特別チーム。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)後、政府は被災者への支援に取り組んでいるが、原発事故の影響が長期化することも視野に入れ、地震や津波の被災者とは別に支援態勢の強化が必要と判断して立ち上げた。同チームは原子力災害対策本部(本部長・菅直人首相)の下に置かれ、海江田万里経済産業相がチーム長を務める。チーム長代理は福山哲郎官房副長官、事務局長は松下忠洋経済産業副大臣が担当する。主な任務は、(1)被災者の避難・受け入れの確保(除染体制の確保を含む)、(2)被災地周辺地域・避難所への物資の輸送、補給、(3)被災者への被ばくに係る医療等の確保、(4)環境モニタリングと情報提供などで、関係各省庁の事務方が結集し、生活支援の充実に総合的に取り組む。初会合は同月31日に首相官邸で行われ、早急に具体策を詰めることを確認した。