企業が地方自治体に納める地方税で、法人住民税と法人事業税がある。法人住民税は、都道府県および市町村に事務所または事業所がある企業など、法人事業税は、都道府県に事務所または事業所を設けて事業を行う企業などが課税の対象となる。2006年度の地方税収見込み額は35.8兆円で、このうち法人2税が8.7兆円。住民1人当たりの自治体間の税収格差は、地方税全体では3.1倍だが、法人2税は東京都と長崎県で6.1倍の開きがある。大企業の多い都市部に税収が偏る傾向があり、大都市と地方の格差が拡大していることを示している。このような地域間格差が拡大した原因は、小泉政権以降の構造改革によるものとする見方が多く、政府・与党は07年7月の参議院選挙で地方の選挙区で大敗したことを受けて、地方税収の格差是正を検討することになった。