海上の安全や治安を確保するための機関。創設は1948年で、現在は国土交通省の外局に置かれている。「海の警察」的な存在で、海上の治安維持、海難の救助、海上交通の安全確保、海洋環境の保全、海洋情報の提供などを任務としている。地方機関として全国に11の管区海上保安本部が設置され、全都道府県をカバーしている。各管区本部の下には、海上保安部、海上保安署、航空基地、水路観測所、海上交通センターなどが置かれている。付属機関に、海上保安大学校(広島県呉市)と海上保安学校(京都府舞鶴市)がある。海で事件や事故に遭遇したり発見したりしたときの緊急通報用電話番号は、局番なしの118番。2010年8月18日、第6管区海上保安本部広島航空基地のヘリコプター「あきづる」が、香川県多度津町の佐柳(さなぎ)島付近の瀬戸内海上空で送電線に接触、墜落するという事故が発生。同庁は当面の緊急措置として、(1)管内の航空障害物件の再確認、(2)飛行前ブリーフィングにおける航空障害物件情報の共有、(3)航空障害物件付近の飛行方法の確認、(4)航空障害物件に対する見張りの徹底、を全管区に指示した。