衆議院と参議院で与党と野党の勢力が異なること。2007年7月の参議院選挙で自民党が大敗し、民主党が圧勝した結果、衆議院では自由民主党が第1党で、公明党を合わせた与党が多数を占め、参議院では民主党が第1党で、野党が多数を占めるという現象が生じた。衆参両院で与野党勢力が逆転していることから「逆転国会」とも呼ばれる。憲法では、衆参両院で意見が異なったときは「衆院の優越」を認めているが、実際こうした「ねじれ国会」で与野党が真っ向から対立すると、法案の成立は難しくなる。08年1月の臨時国会で成立した「新テロ特別措置法」は、当初、政府・与党は旧テロ特措法を延長する法案を提出する考えだったが、参院で野党の反対で廃案になることを懸念し、新しいテロ特措法案を提出して、衆院で再可決するという作戦をとった。また、08年の通常国会では、早々に道路特定財源の暫定税率の存廃をめぐって与野党が激しく対立し、与党は暫定税率の期限を延長する「つなぎ法案」を提出しようとしたが、混乱は収まらず、結局、衆参両院議長のあっせんで収拾するという事態になった。