地方議会議員を対象とした強制加入の公的年金。運営は、都道府県議会議員共済会、市議会議員共済会、町村議会議員共済会の三つの共済会が行っている。共済給付金には退職年金、退職一時金、公務傷病年金、遺族年金、遺族一時金の五つがある。退職年金の受給資格は、議員の在職期間が合計12年以上。退職一時金は在職3年以上12年未満。受給額は在職時の標準報酬月額や在職年数に応じて異なるが、2007年度末の平均年金額は、都道府県議が195万円、市区議が102万円、町村議が68万円。運用は会員の掛け金と市区町村負担の公費などによる。地方議員年金は公的年金との重複受給が認められており、「議員特権」との批判も根強い。最近、「平成の大合併」で掛け金を納める現役の議員が減る一方、退職した受給対象者が増えたことで財政が悪化。とくに市議共済会は1999年以降赤字が続き、2012年度には底をつく公算が大きく、存続か廃止かで揺れている。地方議員年金については、地方公務員等共済組合法に基づく「地方議会議員の年金制度」に規定されている。