2013年2月22日の安倍晋三首相とオバマ大統領との日米首脳会談後に発表された環太平洋経済連携協定(TPP ; Trans-Pacific Partnership)に関する共同声明。会談はアメリカのホワイトハウスで行われ、安倍首相は12年12月の首相就任後、オバマ大統領は2期目の大統領就任後、初の首脳会談となった。安倍首相は訪米前、日米同盟を一層強化していくことが重要であるとの認識を示す一方、TPPについては先の衆議院選挙で「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り交渉参加に反対すると公約しており、聖域があるかないか確認するとしていた。会談で両首脳は、TPPに参加する場合には、すべての品目の関税撤廃が前提ではないとの方針を確認し、交わされた合意内容を共同声明として発表した。共同声明には、(1)日本には一定の農産品、アメリカには一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上のセンシティビティーが存在する、(2)最終的な結果は交渉の中で決まっていく、(3)TPP交渉参加に際し、一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ約束することは求められない、との3点について確認したことが明記された。