政府の東日本大震災復興対策本部が2011年8月26日に決定した復興事業計画と工程表。前月29日に決定した「復興基本方針」に基づいて取りまとめたもので、(1)海岸対策、(2)河川対策、(3)下水道等、(4)交通網、(5)農地・農業用施設、(6)漁港・漁場・養殖施設・定置網、(7)土砂災害対策、(8)地盤沈下・液状化対策、(9)災害廃棄物の処理の9項目について、それぞれ具体的な事業計画と業務スケジュールが記されている。主な対策として、津波の被害を受けた海岸の堤防はおおむね5年で本復旧を目指す。主要河川は12年6月ごろまでに安全水準を確保。下水管の応急対応は11年5月までに完了、本復旧にあたっては耐震化を併せて実施。高速道路は12年12月までに、直轄国道は11年度末までに本復旧完了。三陸鉄道は14年4月ごろに全線で運転再開の見込み。重要な港湾施設はおおむね2年以内をめどにすべてを本格復旧完了。基幹的農業用施設の本格復旧はおおむね5年間で完了。農地などの復旧はヘドロ除去、除塩などを実施し、おおむね3年以内の復旧を目指す。水産物の生産や流通の拠点となる漁港は13年度末までに復旧のめどをつける。約3万カ所の土砂災害危険個所の応急対策を11年8月末までに完了。液状化対策などは有識者などの意見を踏まえて11年度内をめどに工法やコスト削減方策などを検討。災害廃棄物は、仮置き場への移動を12年3月末までに、中間処理・最終処分については14年3月末までをめどに処分を行うとしている。