バイオマス(biomass)が効率的に利活用されている地域をいう。バイオマスとは、一般的に家畜排せつ物や生ごみ、木くずなどの動植物から生まれた再生可能な有機性資源のことをいう。政府は、地球温暖化防止、循環型社会の形成、戦略的産業の育成、農山漁村の活性化などの観点から、2002年12月に「バイオマス・ニッポン総合戦略」を閣議決定し、バイオマスの利活用を推進するための取り組みや行動計画を策定した。06年3月には、京都議定書の発効などに伴って見直しを行い、国産バイオ燃料の導入や、間伐材のリサイクルなどに取り組む「バイオマスタウン構想」を提唱。同構想にはすでに全国159の市町村が参加しており、木くずを工場の燃料にしたり、家畜のふん尿や家庭のごみからバイオガスに変換したりしている。農林水産省は地方自治体への支援を拡充し、バイオマスタウンを2010年に300市町村とする目標を掲げている。