麻生太郎首相が2009年4月9日に「新たな成長に向けて」と題して発表した中長期の成長戦略。2020年までに目指す将来像として、(1)低炭素革命で世界をリードする国、(2)安心・元気な健康長寿社会、(3)日本の魅力発揮、の三つを挙げ、これらの分野に集中投資することで、国内総生産(GDP)を120兆円押し上げ、400万人の雇用機会を創出するとしている。当面3年間は、40兆~60兆円の需要、140万~200万人の雇用創出を目指す。戦略は、低炭素革命の分野では、太陽光発電を現在の20倍に増やす「太陽光世界一プラン」など。健康長寿社会の分野では、介護従事者の待遇改善で介護職員を3年間で30万人増やし、20年には50万~90万人にする「30万人介護雇用創出プラン」など。日本の魅力発揮分野では、日本を訪れる外国人旅行者を20年に現在の倍以上の年間2000万人にするほか、アニメやゲームなどのソフト産業を20兆~30兆円規模に育て、50万人の新規雇用を創出する「ソフトパワー発信プラン」などを打ち出した。