予算編成の際に、政府が最優先する政策に重点配分するために設ける予算枠。概算要求基準(シーリング)で設けるのが慣行で、歴代の政権が特に重視する分野をアピールするために活用してきた。概算要求基準は、予算のメリハリがつかないなどとして、鳩山由紀夫政権で廃止したが、結果的に2009年度予算の規模が大きく膨らんだため、菅直人政権の11年度予算編成で復活させ、名称を「概算要求組替え基準」と改めた。10年7月27日に決定した11年度予算の概算要求基準では、民主党が公約した重要政策や、医療・介護や環境などの新成長戦略分野に重点投資するため、「1兆円を相当程度に超える」規模の特別枠(元気な日本復活特別枠)を設定。特別枠の配分については、「事業仕分け」の手法をとり入れ、外部の意見などを反映させながら、公開の場で政策の優先順位づけを行う「政策コンテスト」を実施し、最終的には首相の判断で予算の配分を決めるとしている。