改選定数1の選挙区のこと。とくに参議院選挙では選挙全体のカギを握るといわれ、注目度が高い。参議院の場合、選挙区は都道府県単位で区分され、1人区は人口が少ない農村部に置かれることが多い。こうした地域は公共事業や補助金などを誘導するため、かつては自由民主党(自民党)の支持基盤とされていた。最近の1人区における勝敗は、1998年が自民党の15勝9敗、2001年が25勝2敗、04年が14勝13敗。定数是正に伴い、1人区が過去最多の29となった07年7月29日投開票の第21回参院選では、自民党は6勝23敗と大敗。同選挙では自民党は、複数区や比例区でも票が伸びず、改選議席64を大きく下回る37議席しか獲得できなかった。公明党も改選議席12から9議席に減らし、自公両党による連立与党は、非改選議席を含めて103となり、参院の過半数を初めて割り込んだ。一方、民主党は改選議席32から60議席と躍進し、非改選議席を含めて109となり、参院の第一党となった。