行政改革を政府一体となって総合的に進めるため、野田内閣が2012年1月31日に設置した組織。本部長は野田佳彦首相、本部長代行は行革担当相を兼任する岡田克也副総理、副本部長は藤村修官房長官、川端達夫総務相、安住淳財務相が務め、本部員として全閣僚が参加する。事務局は内閣官房に置かれ、竹歳誠官房副長官が局長を務める。初会合は同本部の設置決定日と同じ1月31日に開催され、特別会計改革の基本方針、独立行政法人の制度・組織の見直しなどについて話し合われた。実行本部は今後、民主党が09年衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げた「国家公務員総人件費の2割削減」を踏まえ、国家公務員の給与カットや定数削減のほか、独立行政法人や特別会計の統廃合、国有地の売却などを実行していくとしている。ただ、政府にはすでに、国家公務員制度改革の議論をしている国家公務員制度改革推進本部や、事業仕分けなどで行政全般の見直しを行っている行政刷新会議、独立行政法人の制度・組織の見直しの検討を進めている行政改革推進室があり、これらの組織の権限や責任があいまいになるとの指摘もある。実行本部はそうした既存の事務局も一元化する司令塔的な存在と位置づけている。