行政の無駄遣いや不正を排除するため、民主党政権が設置を目指す組織。民主党は官僚依存を脱して政治家主導で政策決定を進めることをマニフェスト(政権公約)に掲げ、2009年8月の衆議院議員総選挙で圧勝し、政権交代を実現させた。民主党が目指す政治家主導による政権運営のカギを握るのが「国家戦略局」と「行政刷新会議」。いずれも首相直属の機関で、前者は予算の骨格を策定し、後者は行政全般の見直しを行う。行政刷新会議については、マニフェストに「国民的な観点から、行政全般を見直す『行政刷新会議』を設置し、全ての予算や制度の精査を行い、無駄や不正を排除する」と明記している。また、国と地方自治体の関係を見直す役割も担い、「霞が関を解体・再編し、地域主権を確立する」ために、同会議で「全ての事務事業を整理し、基礎的自治体が対応可能な事務事業の権限と財源を大幅に移譲する」としている。