府県の枠組みを超えて行政に取り組む関西の広域行政組織。東京への一極集中で、関西経済の低落が続いたことなどが設立の背景にある。関西広域連合は、地方自治法上の特別地方公共団体に当たり、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県、鳥取県の7府県が参加を表明している。2010年10月27日に大阪府議会が「関西広域連合」の規約案と関連予算案を可決したことを受け、11月1日に7府県の代表が総務省に設立許可申請書を提出、12月にも全国初の都道府県レベルの広域連合が発足する見通しとなった。設立の目的や効果として、(1)分権型社会の実現に向けて、地方分権改革の突破口を開き、国と地方の二重行政を解消すること、(2)県域を越えて取り組む必要のある課題に対して、関西が一丸となって取り組む体制を作り、元気な関西圏を実現すること、などを挙げている。当面実施する事務は、防災、観光・文化振興、産業振興、医療連携、環境保全、資格試験・免許、職員研修などで、将来的には国からの事務移管を目指し、国の出先機関が廃止されれば、河川や国道の整備・管理などの引き受けも想定している。