国会議員が関係する政治団体の監査をする人。税理士、公認会計士、弁護士のいずれかに該当する者が、総務省の政治資金適正化委員会に登録申請し、研修を受けると資格が得られる。2010年3月12日時点での登録者数は3529人で、税理士が2673人、公認会計士が633人、弁護士が223人。主な仕事は、政治資金収支報告書が適切かどうかをチェックすることで、政治団体が保存している領収書と会計帳簿を照合するなどして、政治資金監査報告書を作成する。監査人制度が導入された背景には、06~07年に相次いで発覚した不透明な「事務所費問題」があり、当時、家賃のいらない議員会館に置かれていた政治家の団体が、事務所費を年数千万円という規模で収支報告書に記載していた例もあった。こうした「政治とカネ」をめぐる国民の不信感や批判を受け、07年12月に政治資金規正法が改正され、同制度が導入された。新制度の対象になるのは09年分から。