東京都のJR東京駅前にある郵便局。旧逓信省経理局営繕課の建築家吉田鉄郎氏が設計し、1931年に完成した。地下1階、地上5階の鉄骨鉄筋コンクリート造りで、初期モダニズム建築の代表作とされる。歴史的建築物として保存を求める声も多いが、老朽化によって耐震性能の不足が深刻化。日本郵政グループは2008年6月25日に、現行の局舎を一部保存しながら、地下4階、地上38階建て、高さ約200メートルのJPタワー(仮称)に建て替える計画を発表。同年7月には建て替え事業者の入札を公告、大成建設が919億8000万円で落札し、11年度中の完成を目指すことになった。しかし、09年2月26日に鳩山邦夫総務相が衆議院総務委員会で、文化財的価値がある建物を壊すことについて、「トキを焼き鳥にして食べるような話だ」と批判、計画の見直しを迫った。その後、日本郵政が局舎の保存部分を拡大して、登録有形文化財の登録を目指す方針を示し、鳩山総務相は3月10日の閣議後会見で、これを受け入れる考えを明らかにした。