政府が2010年6月18日に策定した「新成長戦略~『元気な日本』復活のシナリオ~」に基づいて創設された制度。「新成長戦略を実現するための政策課題解決の突破口」と位置づけ、地域を限定して規制緩和や税制・財政・金融上の支援などをすることで経済活性化を促そうというもの。10年6月22日に成立した「総合特別区域法」を根拠に、政府が同年7月20日から9月21日まで全国の地方自治体や企業などから新たなアイデアを募集。11年12月22日に第一次指定の「国際戦略総合特区」7地域と、「地域活性化総合特区」26地域が発表された。国際戦略総合特区に指定されたのは、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区(北海道、札幌市、函館市など)、つくば国際戦略総合特区(茨城県、つくば市)、アジアヘッドクォーター特区(東京都)、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区(神奈川県、横浜市、川崎市)、アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区(愛知県、岐阜市、名古屋市など)、関西イノベーション国際戦略総合特区(京都府、大阪府、兵庫県など)、グリーンアジア国際戦略総合特区(福岡県、北九州市、福岡市)。地域活性化総合特区は、札幌コンテンツ特区(札幌市)、森林総合産業特区(北海道上川郡下川町)、レアメタル等リサイクル資源特区(秋田県)、栃木発再生可能エネルギービジネスモデル創造特区(栃木県)など。政府はこれら33地域の特区指定により、9兆1225億円の経済効果と、約36万5000人の雇用創出を見込んでいる。