野田佳彦政権が2020年を見すえて策定した中長期的な国家戦略。副題を「フロンティアを拓き、『共創の国』へ」とし、12年7月31日に閣議決定した。「日本再生戦略」は東日本大震災を踏まえて、菅直人政権時代の10年6月に策定した「新成長戦略」を再編・強化したもので、これまでのような「量的成長」だけでなく、「質的成長」も重視する「経済成長のパラダイム転換」を実現していくとしている。具体策として、(1)グリーン(革新的エネルギー・環境社会の実現プロジェクト)、(2)ライフ(世界最高水準の医療・福祉の実現プロジェクト)、(3)農林漁業(6次産業化する農林漁業が支える地域活力倍増プロジェクト)、(4)担い手としての中小企業(ちいさな企業に光を当てた地域の核となる中小企業活力倍増プロジェクト)を4大プロジェクトと位置づけ、今後3年でこの分野の規制などを見直し、財源を優先的に配分する。また、11の成長戦略と38の重点施策を掲げ、12~15年度までに実施すべき事項と、20年までに実現すべき成果目標を示した「工程表」を作成。環境の変化に対応した新産業・新市場の創出や、新たな資金循環による金融資本市場の活性化に取り組むことなどを明記している。詳細は国家戦略室ホームページの「政策」(http://www.npu.go.jp/policy/)に掲載されている。