2012年4月30日、アメリカのワシントンで、野田佳彦首相と同国のオバマ大統領が発表した共同声明。両国首脳による日米共同声明は、06年以来6年ぶり。声明では、日米同盟をアジア太平洋地域の平和、安全保障、安定の礎であると位置づけた。両国が、同地域と世界の平和、繁栄、安全保障のために、あらゆる能力を駆使し、その役割と責任を果たすと宣言。日本の動的防衛力の構築と、アメリカのアジア太平洋戦略の推進により、安全保障と防衛における両国の協力強化をめざす。また、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の長期的な目標であるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築に向けて、同地域における国際的なルール作りと経済統合を推進。環太平洋経済連携協定(TPP)についても、引き続き二国間協議を進めるとした。野田首相とオバマ大統領は、共同声明に加えて「日米協力イニシアティブ」を発表。民生用原子力協力に関する二国間委員会の設置、クリーンエネルギー分野の開発協力、グローバル・サプライチェーンの安全性強化、サイバーセキュリティーや宇宙分野での協力、青少年を主とした人的交流など10項目について協力強化をうたった。