子どもや女性が被害者となる犯罪を未然に防止するため、警視庁生活安全総務課に設立された捜査班。正式名称は子ども・女性安全対策専従班といい、さくらポリスは愛称。2009年4月1日より活動を開始している。発足時のメンバーは、管理官を含め56人で、少年事件などの現場経験をもつ警察官を中心に配属。被害者の不安を和らげ、容疑者に関する情報を聞き出しやすくするため、女性警察官も16人採用され、そのうち8人は心理学とDNA鑑定を習得し、性犯罪捜査員の指定を受けている。活動拠点は警視庁本部および原宿署で、都内を3地域に分けて監視を分担。不審者による子どもや女性への声かけ、つきまといなどの前兆情報を得たら、現場へ捜査員を派遣して聞き込み・張り込みなどによる情報収集を行い、地元署と協力して警告、指導、逮捕を行い犯罪を防ぐ。誘拐や婦女暴行などの凶悪事件に発展するおそれがあると判断した場合は、捜査1課と合同で摘発に当たる。警視庁生活安全総務課によると、08年に都内で発生した不審者による声かけ事案は500件以上にのぼるという。