2010年9月に大阪地方検察庁特捜部の主任検事が証拠データ改ざん容疑で逮捕されるなど、失墜した検察への信頼を取り戻すため、江田五月法相(当時)が発足させた私的諮問機関「検察の在り方検討会議」の提言をもとに最高検察庁が11年7月8日に発表した、検察組織の改善・改革策。逮捕から起訴までを一貫して行うためチェック機能が働かないとして問題視された独自捜査は縮小し、国税当局や証券取引等監視委員会、警察などからの告発・送検に基づく財政経済事件への対応を強化する。また、検察官らの不正がないか監視する監察指導部や、外部の有識者から専門知識を学ぶ「金融証券」「国際捜査」「法科学」など6つの専門委員会を新設した。監察指導部は、最高検に検事6人体制で設置し、取り調べで供述の強要や証拠隠しなど不正がないかチェックする。さらに検察運営全般について、外部の有識者に報告し、助言を受ける「参与会」を設置。知的障害をもつ容疑者の取り調べの全過程の録音・録画(取り調べの可視化)も正式に決定した。