在留資格がない状態で日本で暮らしている外国人に対して、法務大臣の裁量で資格を与える仕組み。明確な基準はないが、法務省入国管理局は、(1)日本人あるいは特別永住者（旧植民地出身者とその子孫）の子である場合、(2)日本人あるいは特別永住者と法的な婚姻関係にある場合、(3)人道的配慮を必要とする特別な事情があるとき、などのガイドラインを示している。個々の事案ごとに、家族の状況、生活や素行などを含め、総合的に判断するとされる。法務省入国管理局が毎年とりまとめる「出入国管理（通称「入管白書」）」によれば、2007年度の特別在留許可人数は7388人。09年2月13日、入管法（出入国管理および難民認定法）違反で強制退去処分を受け、在留特別許可を求めていた、埼玉県蕨市在住のフィリピン人一家3人に対し、東京入国管理局は、日本で生まれ育った中学1年の娘については許可を認めることができるが一家全員の許可は認められない、との意向を伝えた。一家の在留許可については、友人らが1万8000人以上の嘆願署名を集めていた。一家の仮放免期限は同年2月27日。