大使館は、公使館、領事館、政府代表部などとともに外交の拠点となる在外公館のこと。公館とは官庁の建物、とくに大使館、公使館、領事館のことをいう。在外公館の筆頭である大使館は、日本を代表するものとして、基本的にはその国の首都に置かれる。相手国政府との交渉・連絡や、政治・経済その他の情報収集と分析、日本への理解を深めてもらうための広報活動を行っているほか、在留邦人の生命・財産の保護も重要な任務となる。総領事館は、世界の主要都市に置かれ、情報収集と分析、在留邦人保護のほか、通商問題の処理なども担っている。総領事館が管轄する地域は、大使館の管轄から外れる。政府代表部は、国際機関に対して日本政府を代表する機関で、国連のほか、ウィーンやジュネーブにある国際機関や軍縮会議、経済協力開発機構(OECD)や欧州連合(EU)などに置かれている。2012年1月現在、日本の在外公館は264で、内訳は、大使館が、ブータン兼インド大使館など複数国の大使館を兼ねる兼館58と、単一の国の大使館である実館134を合わせて192。総領事館は兼館0で実館63、政府代表部は兼館1と実館8の合計9となっている。日本の場合、そのほかに出張駐在官事務所がバンガロール(インド)、大連(中国)など21都市に置かれている。