自衛隊が使用する火器、ミサイルなどの誘導武器、電気通信、船舶、航空機、車両、機械、弾火薬類、食糧、燃料などをいう。これらの調達は防衛省装備施設本部が一元的に実施している。防衛装備品をめぐっては、2003年から07年にかけて、当時の防衛事務次官が特定の業者に納入の便宜を図って謝礼を受けていたという汚職事件が07年に発覚。これをきっかけに、防衛省は装備品調達の改革に乗り出すとともに、厳しい財政事情や防衛装備品が高性能化・複雑化している現状などを踏まえ、10年12月に「防衛生産・技術基盤研究会」を省内に設置して議論を重ね、12年6月に最終報告を発表した。それによると、国内だけですべての「防衛生産・技術基盤」を維持・発展させることは資金面でも、技術力の面でも困難であると指摘。コスト削減と国内産業育成の戦略として「重要分野」を定め、重要分野に選定されたものは、独自技術を使って国内で製造する「純国産」と、諸外国と協力しながら研究、開発、製造する「国際共同開発・生産」に分けることが妥当だと提言している。