国が財政上の必要に応じて発行する債券を国債という。歳出に必要な資金を税収で賄うことができない場合に発行される。道路や公共施設などの社会資本整備のために発行される国債を建設国債と呼び、財政赤字を補うために特別の立法措置を講じて発行される国債を特例国債(赤字国債)という。国債は利率や償還期日などが決められて発行され、購入者には額面金額に対しての利率分、すなわち利子が定期的に支払われる。この利子が付かない代わりに、額面分に相続税がかからないようにするのが「無利子国債」(無利子非課税国債ともいう)。無利子国債は、当面の利払い費分の財政負担が軽減できるため、景気対策に有効活用できるといった考えがあり、2009年2月に自由民主党の有志議員が無利子国債の発行を検討する議員連盟を立ち上げるなど、具体化を目指す動きが広がっている。無利子国債は1997年に旧国鉄債務処理の財源として検討されたほか、2000年にもバブル崩壊後の景気テコ入れ策として浮上したが、いずれも旧大蔵省などの反対で実現していない。