政党に設置されている、政策や法律案などを提言する機関。自由民主党政権時代には「政務調査会」の名称で、予算案や政府提出法案などの重要政策が審議されていた。このシステムは、政府と党を使い分ける二元体制であるとか、与党による「事前審査」などといわれ、特定業界の利益を誘導する族議員の介入などの弊害を生む原因となったとされる。この反省から、2009年に政権交代を果たした民主党は、鳩山由紀夫政権の発足に伴い、政策決定を政府に一元化するため政策調査会(政調)を廃止して、それに代わる組織として「各省政策会議」を設置した。しかし、政府の役職に就かない若手議員からは、政策立案に関与できないとの不満が出ていた。10年6月に鳩山首相が辞任し、菅直人政権が発足すると、菅首相は政策調査会の復活を宣言。政策調査会長が閣僚を兼務し、党内の政策論議を政府に反映させやすくする新たな政策決定システムを打ち出した。