神奈川県が制定した、知事の任期を連続3期12年までに制限する条例。提案者は松沢成文知事で、成立は2007年10月12日。首長の多選を自粛した条例は、東京都杉並区、川崎市、埼玉県などで制定しているが、任期を恒久的に禁止したのは全国で初めて。ただし、同条例の施行時期については「別に条例で定める日」としており、地方自治法の改正を待つことになる。現在の地方自治法は、「普通地方公共団体の長の任期は、4年とする」(第140条)と定めているだけで、当選回数を制限する規定はない。多選禁止には賛否両論あり、知事や首長は権限が強大で、当選を重ねるとマンネリや汚職など弊害を招きやすいといった批判がある一方、有権者が選挙で判断すればいいといった意見などがある。