東日本大震災の復旧・復興に使うための予算。政府が2011年7月29日に決定した復興基本方針に、15年度末までの5年間の「集中復興期間」に少なくとも19兆円、10年間で23兆円程度が見込まれると記載されている。復興予算は11年度補正予算から始まり、すでに12年度予算と合わせて約18兆円が計上されている。11~12年度の復興予算のなかには、青少年の交流事業に約72億円(外務省)、反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害活動への対策強化に約23億円(農林水産省)、税務署の耐震改修工事に約12億円(財務省)、国立競技場の補修に約3億3000万円(文部科学省)、沖縄県の国道整備に約6000万円(国土交通省)、岐阜県のコンタクトレンズ工場などへ補助金として約2950億円(経済産業省)、刑務所でのショベルカー購入に約2800万円(法務省)など、復興と関係が薄いものに使われていることがメディア報道などによってわかった。こうした問題を受け、野田佳彦首相は12年10月16日の復興推進会議で、復興予算は緊急性や即効性の観点から真に必要な事業に絞り込むとの考えを示し、被災地向け事業を最優先するよう関係閣僚に指示。13年度からは「事業仕分け」を行うなどして、厳しく査定することになった。